嵐 15年目の告白~LIVE&DOCUMENT~

私はその昔、櫻井翔君のことが好きだった時期がある。
好き、と言っても担当だったわけでもなく、DDまでも到達していないような、茶の間と言うにもぬる~ いくらいのものである。ただ中学生だった私が吹奏楽部に入部した際に何の楽器を始めようか悩んだ時には「翔君がトロンボーンをやっていたから私もやってみ よう」という理由だけで選択し、トロンボーンに青春をついやした事実が確かに存在している。

 

昨年末はキスマイちゃんの活動が大変ゆるやかでCDTVくらいしかチェックしなければいけない特番もなく、しかもド頭で登場しているので「一体いつ出るんだよ…」という待ち時間も発生しなかった。きっと新年のイベントがあるので、今年はお正月期間ジャストに休みがあるんだろうなぁとは思ったが、寝正月を決め込む予定にしていた私は時間を持て余すことになった。本当はもっとやるべきこともあったように思うけれど。

そんな中でクリスマス頃からの嵐&TOKIOの怒濤の出演ラッシュはすごかった。とくに仲の良い嵐担も今はいるわけではないのに「みんなレコーダーやばいんじゃないの」なんて心配したりもした。一体どれくらいの数の番組に、どれだけの時間出演していたのか知らないけれど、嵐さんも嵐さんのファンの皆様も本当にお疲れ様でした。これから編集がんばってね……地獄だね……。

私がジャニオタであることを把握しているレコーダーがNHKで放送された嵐のドキュメント(再放送)をオススメしてくれたので、大晦日に放送されたものを録画しておいた。そしてこの年明けの3連休ずっと部屋に引きこもることを決めていたので、遅ればせながら拝見した。

NHKで放送されるドキュメント番組っていいな~!というのがこの番組の第一印象だった。キスマイちゃんもやってくれないかなぁと思ったけれど、当分無理そうなのでNHK風のドキュメントであればどこの局でもいいし、有料でもいいので作ってくれるといいな…来年の5周年あたりに……。

 

先日放送された東山さんがゲストだった嵐にしやがれでも年表の話になっていて、このドキュメントでも過去を振り返る際に何度か具体的な数字が出てくる。
そこで嵐が迷っていた時期が2002年、世間で人気が爆発するのが2006年(ニュアンス)なのだと知った。それっていつ頃の話なんだろ~と軽い気持ちでWikiを見てびっくりした。私が嵐が何をしているのかを把握していたのは2003年の前半(シングルでいうところの『とまどいながら』あたり)までだったのだ。
そこで東山先輩の「歪みをファンは見逃さない」という言葉の重みを感じた。やはり先輩というのは偉大だった。

Love so sweet(2007)以降の嵐のシングル曲というのはシングル曲としてのキャッチーさが抜群で、Happinessのように明るい曲だけではなくてtruthのようなカッコイイ曲もあって、そのどちらも変な癖がなくて聞きやすい。
某グループたちのシングルに不満しか持てない私としては大変羨ましいなぁと思う。最近、あまりにシングル曲について考えすぎた結果、この問題も結局のところ派閥の問題なんだろうなという個人的見解にいきついている。
「耳に残る」「キャッチー」という概念が私と違うもので、その異なる概念に基づいて放たれていく新曲たちをこれからもどういう思いで受け止めていけばいいのかを今、模索している。

 

あまりにも番組についての感想を書いていない事に気がついたので最後に1つだけ書いておきたいんだけど(1つかよ)
腰を痛めた二宮さんを気遣うシーンで松本さんの「ジャンプアップやめる?」「スライドでもいいよ」では「大丈夫」だと伝える二宮さんが、大野さんの「スライドにしようよ」では「いい?」と尋ね、結果として松本さんの判断でスライドアップでの登場に切り替えるシーンがとても印象深かった。
大野さんはやっぱりリーダーの資質があるんだと思ったし、もし私にもこの優しさが身につけられるならばそうしたいなぁと思う。
そしてこのときの二宮さんと松本さんの間にある空気はメンバーとして対等である以前に、演出する者やパフォーマンスする者としてのプロ同士の対話だったんだなぁと感じられて、これからも当分は嵐の時代なんだなぁと確信した。

全体を通して「こんなに苦労してきた」「こんなに辛かった」という押しつけがましさもなく、彼らが生きている道というのは私からしてみればフィクションのようなものなのに、その葛藤があまりにも身近で等身大で親しみやすかった。
こういうグループというのは珍しいと思うし、この辺りが年齢層問わず嵐の好感度が高い理由に繋がるんだろうと感じた。

いい番組だった。これだけが言いたかったのに随分と愚痴のようなものを吐き出してしまった。そしてタイトルと内容がリンクしていないエントリを少なくするのを今年の目標にしようと決めた。